気温上昇
朝晩の気温の差が大きくなった。昼間には日差しが届いて暖かく雪解けが進む。
春の光と土のにおいに雪国の春が来た。雪解けとともに永い眠りから目覚め、咲きだしたフクジュソウの緑と黄色 ウメのピンク色。
これからいろいろな色があふれ出す。気温が上昇して全国的に桜の開花も平年より早まる地域が多くなるようだ。
桃の節句
五節句の一つ 上巳(じょうし)の節句は、旧暦3月の最初の巳の日で、のちに3月3日に定着し、桃の節句ともいわれる。季節の変わり目で災いが入りやすいと考えられ、けがれを祓い清め、無病息災を願う行事は、ひな人形の広まりととともに、ひなまつりとして親しまれてきた。土人形や華やかな吊し雛も飾られる。小さなひとつひとつに、さまざまな意味があり願いが込められている。ひな人形を飾り、菱餅を供える。邪気を祓い、長寿をもたらすと考えられている桃の花はまだ無い。旧暦3月3日は、4月中旬頃。月遅れの4月3日に行う地域もあるそうだ。旧暦に節句を祝えば桃の花を飾るひなまつりとなるでしょう。
雪解けの頃
春には、多くの水が流れ込むので、ダムの水量は増加、迫力ある放流風景が見られる。綱木川ダムは、鬼面川(おものがわ)流域の洪水調節や水道水の供給、河川環境の保全などを目的に平成19年(2007)に完成した。ダムは2006年「おしょうしな湖」と名前がつけられた。置賜地方では、感謝の気持ちを表す言葉。ダム事業に携わった多くの人々と、自然の恵み 水資源に感謝するという思いが込められている。
水は、ダム下流の簗沢(やなざわ)地区を流れ大樽川、太田川を合わせ小樽川(鬼面川上流)と合流する。
山との暮らし
簗沢地区糸畔(いとぐろ)集落の道路沿い 雪の中に2基の石塔が見える。身近にある山と暮らしの関わりを伝えている「飯豊山」の碑。豊作祈願・成人儀礼を目的とした飯豊山登拝が行われていた事がわかる。文化13年(1816)4月7日建立の「草木供羪塔」裏面には「入簗沢村」とあったという。草木塔は木流しが盛んな地区の川沿いに多く見られるそうで、簗沢衆として、村の組織も充実したものであったという。木材の伐採や木流しなどの作業は非常に危険を伴うので、安全祈願祈祷のお札をいただき、山の神の祭礼を行い、春山の木出しが行われた。積雪期、山小屋での寝食を共にしての共同作業は、そり道を作り、ブナやナラなどの伐った木を川のそばまで運び、堤や溜めを作って、雪解け水を一気に流して、木を下流途中の溜め場で揚げる。秋には、米沢の木場まで流し木揚げした。伐採した大木への供養と草木への感謝、作業の安全を願い、草木塔が建てられたと伝わっている。薪が燃料として使われていた頃行われていた木流しは、運搬も陸路へと移り、昭和初期役目を終えた。隣接する田沢地区は草木供養塔発祥の地といわれている。木や草など、自然の恵みに感謝する「草木塔」の願いは受け継がれ、建立は広がりを見せている。