VICの窓から

2021年11月

一つ一つ手作業で

 収穫の秋は忙しい。あざやかなオレンジ色のカーテンは、干柿。
大根も漬物用に干してある。どれも一コ一コ一本一本手作業で、おいしくなーれ。

岩洞湖

 標高700m。本州で一番寒いところで有名な岩洞湖(岩手県盛岡市薮川)に初冬の景色が広がっている。
昭和30年代 岩洞ダム完成とともに誕生した湖で、周囲約33km。広大な自然の中にキャンプ場や遊歩道などが整備されている。
氷上ワカサギ釣りの名所でもある。

 ここに盛岡から岩泉町小本へ通じる小本街道が通っている。街道沿いに道標や一里塚が残っている。岩洞湖の水位が下がる時には湖底に沈んだ遺跡や街道跡がみられるという。
この街道は本野田街道とも呼ばれ、三陸沿岸の野田と内陸部を結ぶ「塩の道」でもあった。牛方によって、塩や海産物・鉄などが盛岡方面に運ばれ、帰荷は内陸部の米雑穀・わら製品などが運ばれた。早坂峠など道が険しいため、牛の背に積まれ往来したのだという。
荷を運ぶのは晩秋。牛方の宿や牛の飼料となる水・草にめぐまれた泊り場も昔から決まっていたという。強いリーダーを使い、序列をみださずの牛追いであった。狭い険しい山道を人と牛が踏みしめる道に 旅の安全を祈りながら唄う牛方の「南部牛追唄」が響いていたことだろう。野田村の道の駅に牛方像がある。

道の駅三田貝分校

 旧岩泉町立門小学校三田貝分校跡地に建てられた道の駅で、郷土食を味わうことができた。短角牛カレーときびだんご。”ナント”この日、岩泉飲むヨーグルトはサービス。タカキビの粉で作られたきびだんごは、へちょこだんごのように真ん中が凹んでいる。

 

改修工事

 2016年(平成28)8月の台風10号により甚大な被害を受けた岩泉町。面積の多くを森林が占める。
町内を流れる小本川では、河川の改修工事が続けられている。

 安家(あっか)地区を流れる安家川。アイヌ語のワッカ(きれいな水)から来ているといわれ、清流として知られている。流域にダムがなく豊かな生態系が築かれ、親しまれてきた。河道の拡幅などの改良復旧工事が進む。河川が本来有している生物の生息生育環境に配慮し、将来によりよい流域環境を継承していくための取り組みが行われている。

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